セビジャーノたちが愛する一品

アンダルシア地方の料理はシンプルなものが一般的。豊富にとれる海の恵みと山の恵みを使い、素材の香りを生かした料理が人々の生活の中に息づいています。

ガスパチョ(トマトの冷製スープ)やトルティージャ(スペイン風オムレツとも呼ばれる、ジャガイモ入り卵焼き)は最近日本でもスペイン料理レストランなどで見かけるようになりましたね。実はこれらはアンダルシアの名物料理。昼食、夕食はもちろんのこと、バルでおつまみのひとつとしてもよく登場します。

これらの有名な品々のほかにもセビージャで親しまれているタパス(主にバルで提供される小皿料理)はまだまだたくさんあります。

 

夕方に街を歩いていると、揚げ物の何ともいい香りが漂ってくることがあります。これはアンダルシア地方でよく食べられる魚のフライ(ペスカイート・フリートス)の香り。

もちろん州都セビージャでも庶民の味として広く親しまれています。イワシなどの小魚、コウイカ、ヤリイカ、タラ、メルルーサなど、揚げ物の種類もさまざま。そのなかでも特にセビジャーノ(セビージャの地元民)たちに愛されているのが「アドボ」でしょう。

アドボは白身魚を数時間酢漬けにして、小麦粉をつけて揚げたフライです。アツアツの衣をほおばると、中からじゅわーと暑い汁が出てきて、ふわふわの白身と、酢のさわやかな香りが口いっぱいに広がります。(主に使われる魚はなんとサメだそう!そう聞くとぎょっとしてしまいますが、もっちりとした食感があり、味も美味です)家庭料理としてもよく登場し、子供からお年寄りまで、皆に愛される一品です。揚げ物はちょっと…という方でも、酢の酸味でさっぱりと食べられますのでおすすめです。

セビージャでもう一つよく登場するのがタラコのサルピコンソースがけ(ウエバス・アリーニャス)。

サルピコンとは、トマト、ピーマン、玉ねぎを細かく刻み、オリーブオイルと酢であえたものです。ちょっと固めにゆでられたタラコとこのソースの絡みが抜群の相性です。こちらもあっさりとした味わいで、食欲が進みます。

地元の人々はこれらを冷えたビールとともにぱくっと一口。おしゃべりと冷えたビールはスペイン人にとって必須ですが、おつまみ類も無くてはならないものです。どちらのタパスも町の昔からのバルでお目にかかる一品ですので、出会った際にはぜひ試してみてはいかがでしょうか。

 

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