みどころスポット
円形闘技場
ローマ帝国時代の2世紀、地形の起伏を利用し、地中海を背にするように建てられました。観客席は直接この場所にあった岩を掘り作られています。幅86.5メートル、長さは109.5メートルを誇り、14000人を収容する大規模な闘技場です。処刑所としてだけでなく、剣闘士同士、あるいは人間と猛獣の戦いもここで行われました。また259年、フルクトゥオーゾ司祭とその助祭であったアウグリウスとエウローゲがここでタラゴナの殉教者として亡くなっています。6世紀初めに、西ゴート族のバシリカが彼らが処刑された場所に建てられましたが、その後12世紀には奇跡の聖母マリア教会(現在はほとんど廃墟の状態)へと形を変えます。現在修復中(2010年夏頃完成予定)のため、舞台など中心部分へは歩いて行けませんが、観客席からでも十分その偉大さを感じることができます。青々と輝く地中海と灰色闘技場のコントラストが美しい遺跡です。
ラス・ファレラス水道橋
「悪魔の橋Pont del Diable」の異名をとる1世紀に築かれたローマ時代の水道橋。かつては海抜92メートルの位置にあるラウレルエリアから10キロ以上にわたって続いており、フランコリ川から市内へと水が供給されていました。現在ラス・ファレラス水道橋と呼ばれている部分は、217メートルになります。最大高さ27メートル、幅は約2メートル。2段に分かれており、上段のアーチは25、下段には11、それぞれのアーチの長さは約6メートルもあり、セメントなど一切使わず大型の切り石をくっつけて作られています。
かつて水が流れていた最上部は歩いて渡ることが出来ましたが、2009年4月から改修工事に入ったため、現在は外観の写真撮影のみです。町の中心から4キロ離れた郊外にあるため、タクシーか市バスで行きましょう。市バスならば5番線の循環バスに乗って、行きは10分弱でバス停「Pont del Diable」、帰りは20分ほどで町の中心に着きます。
考古学の散歩道(城壁)
タラゴナの城壁は紀元前3世紀、都市の境界線を定めるために作られました。建設当時は3500メートルもありましたが、現在目に出来るのは1100メートル。タラゴナの町の約4分の1を覆っています。タラゴナには多くのローマ遺跡が残っていますが、その中でも最も古い遺跡であり、さらにイタリア国外に残っているローマ時代の城壁の中でも一番古いものとなります。
しかし、実際に見てみるとそれほど古い城壁と実感出来ないのも事実。と言うのは、16~18世紀に大幅に手を加え、要塞機能のためにかさ上げされ、何度も修復されているからです。城壁を囲むように遊歩道と公園が整備されているので、「散歩道」との名の通り、タラゴナ郊外を臨む景色を見ながらのんびり歩く通りになっています。遊歩道途中にある司祭塔やミネルバ塔などは外からはあまりしっかり見るところがないので、城壁にご興味のある方はぜひ入場してゆっくり見学してみてください。
古代ローマの公共広場(Foro Local)
古代ローマ時代、宗教的にも社会的にも中心として機能していた広場。当時は神殿やバシリカ、集会所、商店などに囲まれており、タラゴナとローマ、両方の歴史上の人物の彫像が置かれていました。建てられたのは紀元前30年頃。現在目に出来るのはバシリカの部分のみで、かつては裁判所、そして時には市の協議会の会場として使われていた身廊跡が残っています。
カテドラルなどがある旧市街ではなく、市場近くにあるので、周辺は現代風の通りや建物が並んでいます。新市街にあるからこそ、さらに時代の変化や2000年の歴史の重みを感じる場所と言えるでしょう。
カテドラル
聖マリアに捧げられたこのカテドラルはローマ時代のジュピター神殿跡に建てられました。ジュピター神殿は1世紀頃、タラゴナ地方の公共広場として使われ、また政府もここに置かれていました。カテドラルとしては、12世紀にロマネスク様式で建設が始まり、その後ゴシック様式へと移り変わります。現在の教会の大部分はゴシック様式で、ロマネスク様式は後陣のあたりに見られます。ファサード、付属の礼拝堂へと進むにつれ、フランボワイヤン・ゴシック、プラテレスコ、バロックへと様式が展開していき、回廊にはイスラムの影響もうかがえるので、様々な建築様式を見学できる点でも非常に興味深いカテドラルです。後陣中央では、タラゴナの守護聖人、聖女テクラのレターブル(祭壇後ろのつい立て)が目を引きます。言い伝えによると、彼女は聖パウロの説教を聞いてキリスト教に改宗したとされています。また、レターブルの前に置かれた祭壇には、聖女テクラの生涯が描かれています。
カテドラル内にある回廊は必見です。一辺45メートルの大きな回廊で、アーケードや装飾はロマネスク、ゴシック様式もありますが、アーチの下にはめこまれた円窓部分などにはイスラム支配時代の影響が見てとれます。
また、司教区美術館も隣接しており、14世紀のフレスコ画なども展示されていますが、一番の目玉はタペストリーです。美術館の一番奥Sala Capitular参事会会議室に飾られていますので、ぜひご覧ください。
入場料にオーディオガイド料も含まれていますので、英語かスペイン語のわかる方はぜひ説明を聞きながら見学してみてください。