歴史
長い歴史をもつ都市、セゴビア。紀元前の昔からこのあたりにケルト系民族が住んでおり、その後、ローマ帝国、西ゴート王国の支配を受けていました。
イベリア半島がイスラム教徒によって支配されていた時代には、セゴビアは忘れられた地であったようで、そのためイスラム教徒の遺跡はほとんど残っていません。
11世紀の終わりにイベリア半島の北とフランスからやってきたキリスト教徒が住み始め、12世紀に入り、ユダヤ人がこの地に入植し、毛織物工業の基礎を築きました。
その毛織物工業がその後数世紀にわたり大いに栄え、中世の終わりにかけてのセゴビアの輝かしい繁栄につながり、この時期に素晴らしいゴシック様式の建物が多く建築され、またカスティージャ王国の王たちがセゴビアに住んでいたということです。
セゴビアの水道橋について、いくつかの伝説が残されているようですが、一番有名なものをご紹介しましょう。
セゴビアの長者の家に仕えていた少女は、川から長い道のりをご主人の家まできれいな水を運ぶのが仕事でした。
ある日、このつらい仕事に耐え切れなくなり、涙をながしながら悪魔を呼んでしまいました。
そして、「もし、朝日が昇り、一番鶏が鳴く前に、ご主人様に水を持ってくる何かを作ることができるのであれば、私の魂を引き換えに渡します」と言いました。
人間の魂がひとつでも多くほしい悪魔は、この申し出を受け、消えてしまいます。
夜になると嵐になりました。あの悪魔が多くの仲間に協力を呼びかけ、水道橋を作り始めているのでした。
あとひとつ石を置けば完成というところまできて、悪魔は祝杯をあげはじめました。
すると、稲光を朝と勘違いした鶏が鳴いてしまい、少女との約束は果たせず、怒りの叫びを上げながら去っていきました。
魂を取られずに済んだのですが、少女はこういうことになったことを後悔し、教会に行って懺悔すると、悪魔のわなにはまらなかったのは奇跡だと、最後の石に聖母マリアと聖ステファノの像をつけることを命じたというお話です。