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歴史


旧市街やアビラ周辺にある「ベロコ」と呼ばれる石でできた牛や豚の像。
うっかりすると見逃してしまうほど街に溶け込んでいますが、紀元前700年頃にこの街を作り上げたケルト系ベトン族が作ったものだとする説が有力です。つまりローマ人が侵入するずっと前からアビラの街は存在していたのです。その後、紀元前218年以降ローマ人の支配とともに、現在の街造りの基盤となる整然と並ぶ大通りなどが作られていきます。

711年、トレドの街がイスラム教徒に明け渡された年、アビラにもイスラム勢力が押し寄せます。しかし標高の高いアビラは立地的にイスラム教徒にもキリスト教徒にも支配困難な場所で、3世紀もの間結局どちらにも支配されない時代が続きました。

1085年、トレドが再びキリスト教徒の手に渡った頃、アビラも同様に新しい時代を迎えます。この頃、現在の主な観光名所となる城壁やカテドラル、教会が築かれます。

聖テレサが活躍した16世紀、街の人口は1万3000人にも及び、数々の新しい教会や修道院が建てられます。現在もその面影を残す貴族の邸宅が建築され、水道、電気、道の舗装などの事業もこの時代に始まり、まさに黄金時代を迎えます。しかし、17世紀以降は衰退の時代に入り、貴族たちはマドリードへ移り、人口も激減します。1809年、ナポレオンが侵入した時にはわずか3000人程度だったと言われています。

19世紀中頃にようやく復興運動が訪れ、アビラの街は再び息をふきかえします。鉄道が敷かれ、軍事学校や大学などの施設が建てられます。20世紀前半の市民戦争時代には再び停滞しますが、1985年世界遺産に登録されてからは歴史と現代が融合した活気ある世界遺産都市へと発展していくのです。